雪の日に読みたい絵本

さて今回は、さいたま市立東浦和図書館と南浦和図書館から、働くママ3人をゲストにお招きしてのブックトーク。「雪の日に読みたい絵本」をテーマに、幼児から小学校低学年のお子さんと一緒に楽しみたい絵本について、ブックトークを繰り広げました。

今回のブックトークゲスト

さいたま市立南浦和図書館
児童サービス係 M川さん

司書歴12年、小学2年生の男の子のママ。しぐさや話し方が丁寧で、”しっかり者の文学少女”という印象。かわいらしい見た目に反して、マナーを守らない子はビシッと叱る一面も。ちょっぴりシュールで明るくユニークな絵本が好き。

さいたま市立南浦和図書館
児童サービス係 Y田さん

司書歴18年、3歳の女の子のママ。落ち着いた対応とやさしい物腰で、みんなに頼りにされている、児童サービス係の大ベテラン。サイドストーリーを想像させるような、細部まで緻密に描かれた絵本が大好き。

さいたま市立東浦和図書館
児童サービス係 S野さん

司書歴10年、4歳の男の子のママ。定番児童書の知識が豊富で、明るく元気なお話がピッタリ。「ぐるんぱのようちえん」や「トラのじゅうたんになりたかったトラ」のような、じっくり聞かせるおはなしの中にクスッと笑える絵本が大好き。

※役職・所属・プロフィール内容は取材当時のものです

今回セレクトしていただいた本
おおさむこさむ はたらきもののじょせつしゃけいてぃー ちいさなろば
「おおさむこさむ」
作・絵:こいでやすこ
出版社:福音館書店(2005年)
価格:800円(税別)
「はたらきもののじょせつしゃけいてぃー」
作・絵:バージニア・リー・バートン
訳:石井桃子
出版社:福音館書店((1978年)
価格:1,200円(税別)
「ちいさなろば」
作:ルース・エインズワース
絵:酒井信義
訳:石井桃子
出版社:福音館書店(2002年)
価格:800円(税別)

※全てさいたま市の図書館で借りることができます

まず最初は「おおさむこさむ」からいきましょうか。
あったかそうなおそろいのマントとマフラーに、そり遊び。
いいですねぇ、表紙からして今回のテーマにぴったり!
でもこれ、「3さいから」とあるわりには、ちょっとボリュームがありますよね。

そうなんです。私もはじめは「小さな子にはちょっと長いかな」と思っていたんですが、「おはなし会」で読んでみると、意外に小さな子も真剣に聞いてくれて。
ワクワクあり、ハラハラドキドキあり。本当におもしろいお話は、こんな小さな子をもひきつけるんだなぁ、と実感しました。

最初はワーッと楽しいシーンが続くんですが、ゆきぼうずが登場するちょっと前、だんだん雲行きが怪しくなってくるあたりから、「あれあれ、なんだかおかしいぞ」ってソワソワしだして、子どもたちの息をのむ感じが伝わってくるんですよ。

そうそう。「きっこたち、大丈夫かなぁ・・・」ってハラハラしている子どもたちの顔が、心配のあまり、いつの間にかみんな眉が八の字になってたりして(笑)

集団で幼児が眉を八の字にしている姿、見たい!かわいすぎる!(笑)。

そんな風に息を飲んで夢中になって聞いてくれると、読む方もやる気がでますよね。ぜひぜひ、お子さんに読んであげてください。きっとドキドキしながら、息をのんで夢中になる姿が見られると思いますよ。

雪といえばやっぱりコレでしょう!「はたらきもののじょせつしゃけいてぃー」。
私も息子も大好きで、家で何度も読んでいるお気に入りの絵本なんですが、絵や字が細かいので、「おはなし会」のように大勢の前で読むよりは、おうちでの読み聞かせに向いている絵本だと思います。

(絵本を見ながら)うわー、この街のパノラマ、ひとつひとつがていねいに描きこまれて、まるでジオラマを見ているみたい!

でしょう?この細かい絵や字のひとつひとつが、この本の魅力でもあって、見るたびにいろいろな発見があるんですよ。「あっ!こんなところにこんなものが!」みたいな。

作者のこだわりと愛情があふれているから、繰り返し読んでも飽きることがないんですよね。

初めて息子に読んだのが3歳なんですが、いまだに飽きないですね。もうこっちが「疲れた~」っていうくらい、何度も読まされてます。
雪ですっぽり包まれた街を力強く進んでいく、働き者のケイティー。どんな難しいことも「わたしについていらっしゃい!」と引き受ける姿が、とにかくけなげで。「頑張れ、ケイティー!。私も頑張るよ!」って気持ちになるのが、またいいんですよ。

大人でもこの絵本を好きな人、多いですよね。ただ、一度読み始めると結構時間がかかるうえに、途中でやめさせてもらえないので、読むならぜひ体力のある時に。私は、寝る前にうっかり読みはじめてしまい、睡魔と闘いながら大変な目に合いました(笑)。

では最後にもうひとつだけ、クリスマスのお話で「ちいさなろば」を。
訳は「はたらきもののじょせつしゃけいてぃー」と同じ石井桃子さんです。タイトルや表紙が地味なせいか、なかなか手にとってもらえないんですが、とってもいいお話なんですよ。

ああ~、この表紙は確かに損をしているかもしれませんねぇ。渋い茶色一色の表紙に線画のロバのイラスト。サンタクロースも登場するクリスマスの心あたたまるお話なのに、タイトルは「ちいさなろば」って。控えめにもほどがありますよねぇ(笑)

おおさむこさむ」とはまた違うドキドキ感があって、長い話なのに「おはなし会」でも最後までちゃんと聞いてくれる子の多い、本当に良いお話なんですけどね。

ひとりぼっちのちいさなろばが、クリスマスのお手伝いをしたお礼に、サンタクロースにささやかなお願いをします。果たしてその夢は叶うのでしょうか?読み終えた瞬間、心の中にふわっと灯がともるような、そんなやさしい絵本です。

雪の降る静かな夜に読んであげたい3つのお話。いかがでしたか?
寒い冬、最高の読み聞かせ場所と言えば、パパやママのひざの上。お子さんの体温を感じながら、親子で読み聞かせの楽しいひとときをお過ごしくださいね。

今回セレクトしていただいた本
おおさむこさむ はたらきもののじょせつしゃけいてぃー ちいさなろば
「おおさむこさむ」
作・絵:こいでやすこ
出版社:福音館書店(2005年)
価格:800円(税別)
「はたらきもののじょせつしゃけいてぃー」
作・絵:バージニア・リー・バートン
訳:石井桃子
出版社:福音館書店((1978年)
価格:1,200円(税別)
「ちいさなろば」
作:ルース・エインズワース
絵:酒井信義
訳:石井桃子
出版社:福音館書店(2002年)
価格:800円(税別)

※全てさいたま市の図書館で借りることができます