電車絵本で盛り上がろう

10月14日は鉄道の日。2007年、この日にちなんで大宮に鉄道博物館が誕生したこともあり、埼玉県民には縁の深い記念日のひとつです。そこで、今回のテーマはズバリ「電車」。以前ご登場いただいた、東浦和図書館のA木さんをゲストに、おはなし会で反響のあった、ちょっとかわったユニークな電車の絵本をご紹介いただきました。
今回のブックトークゲスト

さいたま市立東浦和図書館
児童・地域係 A木さん

司書歴12年、0歳の女の子を持つ新米パパ。おはなし会では数少ない男性語り手として活躍中。やさしい声とおだやかな語り口は、しっとりとした読み聞かせにぴったり。予想もつかないような結末の絵本が好き。

※プロフィール内容は取材当時のものです

今回セレクトしていただいた本
でんしゃえほん でんしゃはうたう  
「でんしゃえほん」
作・絵:井上 洋介
出版社:ビリケン出版(2000年)
価格:1,600円(税別)
「でんしゃはうたう」
作:三宮 麻由子
絵:みねおみつ
出版社:福音館書店(2009年)
価格:800円(税別)
 

※全てさいたま市の図書館で借りることができます

さて今回は、10月14日の「鉄道の日」にちなんで、「電車」をテーマに絵本や読み聞かせについてお話いただくわけですが、「電車」が登場する絵本って結構あるんですね。
そうなんです。だからどの絵本をご紹介しようかと悩んだのですが、ここはせっかくですから、ちょっと変わったユニークなものや、おはなし会で子どもたちの反応が良かった絵本をご紹介しようかと。
ぜひお願いします!
では、1冊目はこれ「でんしゃえほん」。
・・・って、これはまたストレートなタイトルですね(笑)。
ええ、でもそんなストレートなタイトルであるにもかかわらず、電車なのに電車でない、そんな現実にはないものばかり登場するんです。
車輪のかわりに足がついている“おさんぽでんしゃ”や3階建ての電車。
かぶと虫の形をした“かぶとむしでんしゃ”なんてのもあります。
あはは、この“ドーナツでんしゃ”なんて、もはや電車と呼んでいいのかどうか(笑)。
いやいやこれは、「でんしゃえほん」という地味なタイトルにすっかり騙されました。
どれもこれも、スゴイ電車ばかりです。
でも、こういうの子どもたち好きですよね。おはなし会での反応もいいでしょう?
ええ。「乗りたーい!」とか「乗りたくなーい!」とか、必ず声が上がります。
読み聞かせというより、電車をみながら子どもたちとのやりとりを楽しむ感じです。
あまりに奇想天外なものばかりなので、電車や乗り物にそれほど興味のない子でも楽しめる絵本だと思います。
そういえばうちの子が小学校の図工で、「世の中に存在しないユニークな生き物を創造して作る」みたいな課題をやっていたんですが、こういう自由な発想って大事ですよね。
そうですね。この本を読んだ後、「じゃあ、みんなも面白い電車を考えてみよう!」といって、絵を描いたり、粘土で作ってみる、というのも楽しいかもしれませんね。

続いてはこちら「でんしゃはうたう」。
電車が登場する絵本って、外から電車を見るような視点で描かれたものが多いんですが、この本はちょっと変わっていて、運転席からの視点で描かれているんです。

あ、ホントだ。
あと、電車の走る音も“ガタンゴトン”じゃなくて、“トタットトン、トタットトン・・・”。
変わってますね、確かに。

走り出しの音や、踏切に差し掛かる音。ほかの電車とすれ違う時の音や鉄橋を通る時の音。それぞれ微妙な音が文字になっていて、電車は“ガタンゴトン”だけじゃなくていろんな音があるんだ、ということがわかります。
いろんな場面で音が違うその様子が、まるで歌を歌っているようだ、ということで、「でんしゃはうたう」というタイトルがついたんでしょうね。

場面ごとにいろいろな音を変えながら電車は進み、やがてホームに到着し、「足元にご注意ください」という駅員さんのアナウンスが入る、と。
上手に読めると、臨場感があって、電車に乗っている気分になりますね!
でも、実際に自分が読み聞かせするとなると、ちょっと難しそう・・・。

いろんな音やリズムが混ぜ込んであるので、文字だけでみるとどう読めばいいのか、ちょっととまどってしまうかもしれません。何回か読んでいるうちに、だんだん自分なりのリズムがつかめると思うのですが、実際に電車に乗る時によく注意して音を聞いてみると「あっ、コレだ!」という音がきっと見つかると思います。

“トタットトン、トタットトン、タタッ・・”
うーん、花火とかF1の音のモノマネをする人がいるじゃないですか?
ああいう人がこの本を読むとすごく上手いんだろうなぁ。
あと、鉄道マニアのパパなんかも、すごく上手く読めそう!
お笑いの中川家の弟さんとか(笑)。

ああ、鉄道マニアのお父さんはきっと上手でしょうね。
間とかリズムで音のイメージが変わるので、読む人によってずいぶん印象が違ってくると思います。そういう点では、「この人に読んで欲しい!」と思わせる、十八番(おはこ)にできる絵本といえるかもしれませんね。

確かに!
この絵本が上手に読めると、子どもから「スゴイ!」と尊敬されること間違いなしです。
普段なかなか読み聞かせの時間がつくれないお父さん、ぜひ練習してコツをつかんで、「この本はパパでなきゃ!」と言わせちゃいましょう!

今回セレクトしていただいた本
でんしゃえほん でんしゃはうたう  
「でんしゃえほん」
作・絵:井上 洋介
出版社:ビリケン出版(2000年)
価格:1,600円(税別)
「でんしゃはうたう」
作:三宮 麻由子
絵:みねおみつ
出版社:福音館書店(2009年)
価格:800円(税別)
 

※全てさいたま市の図書館で借りることができます


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