広域連携観光情報誌『motto』埼玉×長野×上越

特集 SAITAMA 「伝」~この地の歴史を語る こぼれ話―その2

2019 春 Vol.48

今回は、鉢形城主:北条氏邦よる「城下町整備」についてご紹介します。

八つの薬師如来が紐解いた鉢形城城下町のスケール感。

「今の寄居町の市街地は荒川の北側、JR八高線、秩父鉄道線、東武東上線の寄居駅周辺ですが、戦国時代は逆ですね。荒川の北側は、開発されていない地だったんです。

荒川の南側、鉢形城周辺には宿や小路があり、多くの神社やお寺が残っていることがわかります。
最近の調査で、鉢形八薬師の場所がはっきりしてきました。
これは「氏邦、衆病(悉)除(しゅうびょう(しつ)じょ)のため、城外に八薬師を奉献する。」という記録があり、調査をしたんです。

第一番    詰薬師如来      瑠璃光山門松院境内
第二番    峯薬師如来      南峰院境内
第三番 樋口薬師如来   西ノ入就米山医王院東光寺境内
第四番 下平薬師如来   折原下平(聞き取り)
第五版 秋山薬師如来   瑠璃光山光明院薬王寺
第六番 受法院薬師如来  瑠璃光山受法院薬師寺
第七番 山下薬師如来   立広山大光院
第八番 鏡薬師如来(芋ほり薬師) 愛宕神社念仏堂

八番目がなかなか見つからなかったのですが、まさかと・・・と気付かない念仏堂の中に納められていたんですね。この八薬師を線で結んでみると、城下が収まるんですね。
また、小路の出口と出口をしっかり押さえている形跡から、城主氏邦の都市計画が見えてきてとても興味深い発見がありました。

寄居町は神社仏閣も多くありますから、ぜひ足をのばしてもらえると、また違った歴史探訪ができるんじゃないと思います。」

 ―なるほど。薬師如来で当時の町の全体像が見えてきたんですね。
  これまた興味深いお話です。

今回のこぼれ話はここまで。
さて次回は最終回です。小田原合戦、豊臣軍との攻防戦についてご紹介させていただきます。

次回もお楽しみに♪
(ライター:いさお)